不登校の期間に勉強のやる気が出ないのは、意志が弱いからではなく、脳と心の仕組み上、当たり前のことなのです。
この記事では、親や先生目線ではなく、「どうすれば楽に勉強に戻れるか」という君のための攻略法を解説します。
不登校で勉強のやる気が出ないのは当たり前
まず最初に結論を言います。不登校で勉強のやる気が出ないのは当たり前です。
なぜ不登校になると勉強のやる気が出ないのか?

不登校になると勉強のやる気が出ない理由を科学的な視点で解説します。
1. 「闘争・逃走反応」で脳がフリーズしている
もし、不登校でいることに大きなストレスを感じているのであれば、脳が働いてくれないのは当たり前のことです。
人間は強いストレスを感じると、脳の原始的な部分が「ここは危険だ!逃げろ!」と命令を出します。
これを「闘争・逃走反応」と言います。
この状態の時、脳は「生き延びること」に全エネルギーを使うため、「学習」や「記憶」をつかさどる部分(前頭葉など)への血流が減ります。
つまり、勉強しようと思っても脳がシャットダウンしている状態なのです
2. 勉強=嫌なことという条件反射
学校での人間関係や先生とのトラブル、あるいは成績へのプレッシャーが不登校の原因だった場合、脳は無意識に「勉強=学校=嫌な場所」とセットで記憶しています。
梅干しを見ると唾が出るのと同じで、教科書を見ただけで「不安」や「緊張」が引き出されてしまうのです。
これは条件反射なので、根性ではどうにもなりません。
3. 「何から手をつければいいかわからない」という絶望感
学校の授業は毎日進んでいきます。「休んでいる間にどんどん遅れている」「もう取り返しがつかない」と感じると、人間は課題が巨大すぎて圧倒され、やる気を失います。
これを心理学で「学習性無力感」と呼ぶこともあります。
「やる気」を待たずに勉強をする3つの方法

「やる気が出たら勉強する」と思っていませんか?
脳科学の研究では、やる気は行動した後からついてくる(作業興奮)ということがわかっています。
つまり、「やる気が出るのを待つ」のは間違いで、「ほんの少しだけ動く」が正解です。
とは言っても、その最初の一歩が重いですよね。そこで、ハードルを極限まで下げるテクニックを紹介します。
【2分ルール】教科書を開くだけでOK
「1時間勉強しよう」と思うから辛くなります。目標を「2分」に設定してください。
- 机に座る。
- 教科書を開く。
- 2分眺める。
これだけで「今日の勉強」はクリアとします。もし2分経って「もう少し見てもいいかな」と思ったら続ければいいし、「無理」と思ったら閉じてOK。
不思議なもので、人間は一度始めてしまうと、続けるほうが楽になる生き物です。まずは「ハードルをまたぐ」ことだけに集中しましょう。
ゲーム実況を見る感覚で「動画」を見る
いきなり活字を読むのはハードルが高いです。今はYouTubeに優秀な授業動画がたくさんあります。
- Try IT
- 中田敦彦のYouTube大学(歴史など)
- 教育系YouTuberの解説動画
これらを、ベッドに寝転がったまま、お菓子を食べながら見てください。
「勉強」と思わず、「動画鑑賞」として見るのがコツです。耳で聞くだけでも効果があります。
好きなこと「だけ」やる(偏食勉強法)
学校では全教科まんべんなくやる必要がありますが、家なら自由です。
「歴史の戦国武将だけ好き」「理科の実験動画だけ見たい」「英語の歌だけ知りたい」なら、それだけをやりましょう。
脳は「楽しい」と感じた時にドーパミンが出て、学習効率が上がります。
好きな教科で「わかる!」という感覚を取り戻せば、脳の勉強アレルギーが少しずつ治っていきます。
勉強の遅れを取り戻すための具体的なロードマップ

少しエネルギーが溜まってきたら、以下の手順で進めてみましょう。
焦って難しい問題集を買う必要はありません。
①生活リズムの「起床時間」だけ固定する
勉強そのものより、まずは脳の状態を整えます。
昼夜逆転していても構いませんが、「起きる時間」だけは固定してみてください。日光を浴びると「セロトニン」という幸せホルモンが出て、メンタルが安定しやすくなります。
②小学校・中学校の「戻り学習」をする
不登校で勉強が止まっている場合、無理に今の学年の勉強をする必要はありません。
数学(算数)と英語は「積み上げ型」の教科です。わからないところまで学年を遡ってやり直すのが、実は一番の近道です。
- スタディサプリなどのアプリを使うと、学年をまたいで戻り学習がしやすいです。
- 「小4の分数からやり直す」ことは恥ずかしいことではありません。むしろ賢い戦略です。
③ 得意な1教科を作る
「これだけはクラスのみんなより詳しいかも」という分野を一つ作ります。
アニメが好きなら、そのアニメに出てくる用語や歴史背景を深掘りするのも立派な勉強です。
自信がつくと、他の教科への意欲も波及します。
親への対処法(干渉されてつらい場合)
「勉強しなさい」「将来どうするの」と親に言われると、せっかく出かかったやる気も失せますよね。
親への対処法も戦略的に行いましょう。
戦略:先手を打って宣言する
親がガミガミ言うのは「不安だから」です。
君が何もしていないように見えるから、口を出したくなります。
そこで、嘘でもいいので(嘘はよくないですが、戦略として)こう言ってみましょう。
「◯時から10分だけ勉強するから、それまでは放っておいて」
具体的に「何をするか」「いつするか」を宣言されると、親はそれ以上言えなくなります。
そして、実際に2分だけでも教科書を開いている姿を見せれば、親の不安は減り、干渉が減ります。君の自由な時間を守るための防衛策です。
まとめ
ここまで読んでくれてありがとうございます。
2000文字近くあるこの記事を読めたということは、君には「読む力」も「集中力」も、そして「現状を変えたいという意欲」も十分にあります。
今日は無理して勉強しなくていいです。
そのかわり、やる気が出ないのは脳が疲れているからだ。休むのも仕事だと自分に言い聞かせて、罪悪感を持たずに堂々と休んでください。
そして、もし気が向いたら、明日の午後にでも教科書を机の上に置いてみてください。


参考になる無料学習ツール・サイト
(※もしやる気が出た時だけクリックしてみてください)
- 葉一(はいち)さんの「とある男が授業をしてみた」:YouTubeで全学年の授業が見られます。
- Duolingo:ゲーム感覚で英語ができるアプリです。

